確定申告書の作成は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使うと便利です!

皆さん、確定申告書はどのように作成していますか?
船橋市役所の確定申告無料相談会や、青色申告会の無料相談会では、意外と手書きで申告書を作成されている方が多いなという印象でした。
申告書用紙を手書きで作成する方法は、
- 税金の計算方法を理解できる
- 税金の仕組みを理解できる
といった点でメリットがありますが、
- 記載に時間がかかる
- 計算ミスの可能性が高くなる
- 記載ミスの可能性が高くなる
- 控えの保管やコピーが面倒
といったデメリットもあります。
確定申告期の無料相談会は大変混雑しており、待ち時間が非常に長く単純な申告書でも提出するために丸一日かかってしまう方も多そうです。
そこで、インターネットやパソコンの操作にそこまで抵抗がなければ、国税庁の確定申告書作成コーナーを利用した申告書の作成をおすすめします。毎年同じような内容の申告であれば、ご自身での作成が十分に可能です。是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
なお、国税庁の確定申告書作成コーナーを使った確定申告書の作成方法は、次の記事で紹介しています。
Contents
1. 国税庁の確定申告書等作成コーナーの開き方
国税庁のホームページを開き、「確定申告特集」をクリック。(確定申告期になるとバナーが出てきます。)
国税庁HP:
https://www.nta.go.jp/

下記の画面に移動しますので、「確定申告書等の作成はこちら」をクリック。
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以下のとおり、所得税や消費税、贈与税の確定申告書、青色申告決算書の作成ができます。
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全てWeb上で入力していく仕組みですので、特にソフトをインストールする必要はなく利用できます。(ただし、動作するOS、ブラウザの種類とバージョンに注意。Macでも利用可能。)
2. 確定申告書の提出は電子申告(e-Tax)か、紙提出かの2通り
確定申告書は電子申告(e-Tax)により提出するか、紙で提出するかの大きく2通りの方法があります。
e-Taxによる提出は、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取る方法による電子申告、ID・パスワード方式(ID・パスワードは2025年10月から新規発行停止)による電子申告が可能です。
- 確定申告書作成コーナーで申告書を作成し、そのまま電子申告する- マイナンバーカードとマイナンバーカード読み取りに対応したスマートフォンで電子申告する
- マイナンバーカードとICカードリーダライタを用いて電子申告する
- e-TaxのID・パスワードを用いて電子申告する
 
- 確定申告書作成コーナーで申告書を作成し、出来上がった申告書を印刷して紙で税務署へ提出する
確定申告書等作成コーナーは、確定申告書の作成・印刷まではどなたでも利用可能で、しかも、無料で何度でも利用可能です。
したがって、本番の確定申告書の作成だけにとどまらず、ご自身の税金のシュミレーションや、とりあえず試しに使ってみるなど、色々な使い方ができます。
また、確定申告書の提出は、添付書類の省略や還付の速さの面で、e-Taxによる提出が最適です。
3. 確定申告書等作成コーナーを利用するメリット
手書きで確定申告書を作成する方法と比較し、確定申告書等作成コーナーを作成するメリットは以下の通りです。
自動計算や自動転記による単純ミスの防止
- 収入金額や年齢等によって変動する給与所得控除や公的年金控除などが自動計算されます。
- 所得金額により税率が自動で選定され、税額も計算されます。
- 所得金額の合計、所得控除の合計などの足し算は自動です。
- 青色申告決算書や申告書第二表から第一表への転記などは自動です。
- 減価償却計算も可能。(資産の登録は必要)
- マイナポータル連携により、源泉徴収票、医療費通知、保険料控除などの情報を取得できます。(連携先の対応状況による)
前年の確定申告データの再利用が可能
- 確定申告書等作成コーナーで作成した申告書データは、保存しておくことで、翌年の申告書に再利用できます。
- 再利用すれば、氏名や住所などの基本情報はもちろん、還付先口座や資産の減価償却データなど、一度登録した内容は二重入力が不要です。
画面遷移や、解説がわかりやすい
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーは、私達税理士のためのシステムではなく、一般の方が利用することを想定して作られています。
- わかりにくい箇所は解説をつけていたり、例えば給与所得の入力では下記のように源泉徴収票のイメージ図を載せるなど分かりやすいように工夫されています。
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確定申告書の保存やコピーの利便性
- 完成した確定申告書や青色申告決算書等は、PDFデータで保管が可能です。確定申告書のPDFデータをPCに保存しておけば、いつでも申告書等のPDFデータを印刷したり、印刷しなくてもいつでもデータ上で申告書等を確認したりすることができます。
4. 昨年の確定申告書を元に、とりあえず入力してみましょう!
収入や所得控除(社会保険料控除、生命保険料控除等)の種類が前年と変わらない場合は、前年の申告書を参考にしながら入力すれば、ご自身で確定申告書が作成できてしまうかもしれません。
ご自身で入力できれば、早いタイミングで税金がいくらになるかも把握できますし、わざわざ税務署や無料相談会で長時間並んで大変な思いをしなくても済むかもしれませんね。
確定申告書等作成コーナーを利用して、ご自身での確定申告書の作成に是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
5. 関連内部リンク
<編集後記>
決して国税庁や税務署から宣伝してくれと言われたわけではありません。私自身が使ってみた感想で、使いやすいと思ったので記載しています。
税理士である私自身も現在まで何年もこの国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用して行っています。
勤務時代は、税理士向けの税務ソフトを利用しており、国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用したことはありませんでした。独立後、試しに使ってみたところ、使いやすさ、わかりやすさに正直驚きました。
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