土地改良区/決算関係書類等の公表について

 

土地改良区の決算関係書類の公表については、土地改良法の規定による公衆に対する公表と、規約による組合員に対する公表の2種類があります。

よくご質問を頂くので、それぞれについて整理しました。

参考になれば幸いです。

 

1.土地改良法第29条の2第4項による決算関係書類の公表

まず、土地改良法第29条の2第4項で規定されている決算関係書類の公表について整理します。

ここでは決算関係書類の都道府県知事への提出と、一般公表について規定されています。

 

土地改良法

(決算関係書類)

第29条の2

4 土地改良区は、総会において決算関係書類の承認の決議があつたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、決算関係書類を都道府県知事に提出するとともに、これを公表しなければならない

 

この規定は平成31年4月から既に施行されているため、現時点で対応が必要です。

例えば決算関係書類が3月の総代会で承認された後で、遅滞なく都道府県知事に提出し、一般公表するという流れです。

公表の方法は、土地改良法施行規則第25条の4によれば、事務所に公衆の閲覧に供する方法で公表するか、インターネットにより公表することになります。

 

土地改良法施行規則

(決算関係書類の公表の方法)

第25条の4

法第29条の2第4項(法第111条の23において準用する場合を含む。)の規定による公表は、次に掲げる方法によるものとする。

1 事務所で公衆の閲覧に供する方法
2 インターネットを利用して公衆の閲覧に供する方法

 

 

2.土地改良区規約例第47条の規定による公表

次に、土地改良区規約例47条で規定されている財務状況の公表について整理します。

 

土地改良区規約例

(財務状況の公表)

第47条

理事長は、毎年1回以上収支予算の執行状況並びに財産、区債及び借入金の現在高その他財務に関する事項を組合員に公表しなければならない

 

監事監査及び理事会承認後、組合員へ財務状況を公表する規定です。総(代)会の承認の有無は問いません。

具体的には会計細則例第69条に記載があり、この対応は各土地改良区の規約や会計細則により異なります。

会計細則例の第69条の備考において、この期日は会計年度の満了後3ヶ月経過日までとされていますが、土地改良区の実情に合わせて別の時期を定めることは差し支えありません。(『 令和元年度改訂版 土地改良区監事の監査実務の手引 令和元年9月 全国土地改良事業団体連合会 』P.153)

ただし、組合員に対しては土地改良区の財務状況をできるだけ早期に公表すべきであるため、いたずらにこの期限を延ばすことは適切ではないと考えられます。

 

会計細則例

(財務状況の公表)

第69条 規約第47条の規定による財務状況の公表は、次に掲げる書類を事務所で組合員の閲覧に供する方法により行うものとする。
(1)事業報告書
(2)貸借対照表
(3)収支決算書
(4)財産目録
(5)その他理事長が必要と認める事項を記載した書面

2 前項の公表は、毎年度○月○日までに行うものとする。

3 財務状況の公表を行ったときは、その旨を10日間広告するものとする。

4 理事長は、財務状況を公表するには、あらかじめ監事の監査に付し、その意見を付けて理事会の承認を受けなければならない。

 

[備考]

1 第2項の公表時期は、会計年度の満了後の3ヶ月を経過した日とする。
2 省略・・・

 

 

3.まとめ

まとめると以下の通りです。

  • 土地改良法第29条の2第4項による決算関係書類の公表
    • 公表の相手・・・公衆
    • 公表の対象・・・決算関係書類
    • 公表の期限・・・総(代)会で承認決議後、速やかに
    • 公表の方法・・・事務所で公衆の閲覧に供する方法又はインターネットを利用して公衆の閲覧に供する方法
  • 規約例第47条による財務状況の公表
    • 公表の相手・・・組合員
    • 公表の対象・・・事業報告書、貸借対照表、収支決算書、財産目録、その他理事長が必要と認める事項
    • 公表の期限・・・監事監査及び理事会承認後、土地改良区が定めた期限
    • 公表の方法・・・事務所で組合員の閲覧に供する方法